
K gallery
Sector
改修
Location
神奈川県相模原市
Year
2025
Contruction method
木造
Photographer
Keiko Chiba

Before

After

・・・主屋から漂う焼きたてのパンの香りと、その中心に静かに存在する枝垂れ桜があったから・・・
敷地は、津久井湖からほど近い、里山の豊かな森林と畑に囲まれた穏やかな地域にあります.
この蔵はもともと、就労継続支援B型事業所(パン工房 プラントンタン)の敷地に長く物置として使われていました.
事業の広がりに伴い、利用者の皆さんの作品を飾るギャラリーやカフェ、作業スペース、そして経営する工務店の打合せスペース等、さまざまな使い方に対応する空間が要求されました.
はじめての現調で訪れた冬の日、低くやわらかな日差しが、庭に立つ枝垂れ桜の影を蔵の壁に映していました.主屋のパン工房からはしあわせな焼き立てのパンのいい匂いが届きます.
「主屋のパン工房」「庭の枝垂れ桜」そしてこれから計画する「新しい空間」すべてがつながるようにと、設計はスタートしていきました.
2階への階段は、江戸時代以降の町屋でもよく見かける箱階段をヒントにしました.
限られた空間にさまざまな用途が求められたことから、階段は極力存在を消すことに.
そのため、合板を採用しシャープな印象にしました.
1FL +1mまでの手摺はディスプレイも兼ねています.
手摺の断面は、設計者がフィンランド・ユヴァスキュラの図書館(アルバアアルト設計)を訪れた際の感触を取り入れています.

主屋のパン工房から蔵の1階、そして吹き抜けを通じて2階へ...さらに蔵の2階からは、庭越しに再びパン工房を望むことができ、建物と敷地全体の一体感を実現しました.
現在、庭で定期的に実施される施設のマルシェでは、
訪れた人々が庭の枝垂れ桜を囲むように主屋と蔵を行き来し、賑わいを見せています.

